賃貸倉庫(坪貸し)と寄託倉庫の違いとは?
物流拠点を探し始めたばかりの担当者にとって、最初に突き当たる壁が「契約形態」の違いです。特に、都心へのアクセスが良い東京23区エリアや、広大な敷地を確保しやすい埼玉・千葉・神奈川エリアで倉庫を探すと、「坪貸し」と「寄託」という2つの言葉を頻繁に目にすることでしょう。
この違いを理解せずに契約してしまうと、余計なコストが発生したり、現場の効率が悪くなったりするリスクがあります。今回は、初めて倉庫を借りるお客様でも分かりやすく、両者の違いと選び方のポイントを解説します。
1. 賃貸倉庫(不動産賃貸借契約)
賃貸倉庫(坪貸し)とは、いわゆる「場所貸し」です。オフィスや賃貸マンションを借りるのと同様に、倉庫の特定の面積(坪数)を月額固定で借ります。
メリット: 自社のスタッフで自由にオペレーションを組める点です。レイアウト変更や梱包作業のルールも自社で完結するため、独自のノウハウがある企業に向いています。
デメリット: 物量が少ない時期でも、固定の賃料が発生します。また、現場の作業員(フォークリフトのオペレーターなど)も自社で手配・雇用する必要があります。
2. 寄託倉庫(倉庫寄託契約)
寄託とは、荷物の「保管と管理」を物流会社に丸ごと委託する形式です。
メリット: 「使った分だけ」支払う従量課金制(個数×単価など)が一般的で、物量の増減に柔軟に対応できます。東京湾岸エリアのような地価の高いところでも、小ロットから利用しやすいのが特徴です。
デメリット: 保管・荷役の単価が決まっているため、物量が爆発的に増えると、坪貸しよりも割高になるケースがあります。また、作業ルールは物流会社の規定に従わなければいけないことが多く、入出庫の時間や休日も決められている場合が多いです。
エリア特性で考える拠点選び:東京湾岸エリア vs 千葉北
契約形態を選ぶ際、あわせて検討したいのが「立地」です。
東京23区エリア: 消費地である都心に隣接しており、配送リードタイムを最短にできます。地価が高いため、スペースを固定で借りる「坪貸し」よりも、まずは「寄託倉庫」で効率的に在庫を回す運用が、初心者にはコストメリットが出やすいでしょう。
埼玉・千葉・神奈川エリア: 高速道や国道のアクセスが良く、大型車両やトレーラーの出入りもスムーズです。東京エリアに比べて賃料相場が抑えられるため、長期間かつ大量の在庫を保管する場合、「坪貸し」で拠点を構え、自社独自の物流網を構築するのに適しています。
まとめ:どちらを選ぶべき?
最適な契約形態を選ぶ基準はシンプルです。
坪貸しが向いている: 荷動きが安定しており、自社で物流スタッフを確保できる。または、特殊な加工や梱包が必要な場合やいつでも好きな時に稼働させたい場合。
寄託が向いている: 季節によって在庫量が変動する。初期投資を抑え、プロに現場管理を任せたい場合。
まずは自社の1年間の荷動きをシミュレーションし、どの程度の固定費なら許容できるかを算出することから始めてみましょう。











